アマチュア無線では、相手を呼び出したり、呼ばれたりするのにコールサインを使います。コールサインはアマチュア局の免許が交付される際、総務省(昔は郵政省)から付与されますが、車のナンバーのようにこちらの希望するものがもらえる訳ではありません。コールサインは一定のルールに基づいて決められるため、以前はコールサインによって、その局の開局の時期がある程度推測が可能でした。但し、現在では無効になったコールサインを、新しい申請者に割り振ることになっているため、古いコールサインを、新しく開局した局が使用することがありますので、必ずしも古いコールサインが以前から使われていることを意味しなくなってしまっています。
前置きが長くなりましたが、本題です。先日市内の年配の局と交信できました。この局の存在は以前から知っていたのですが、タイミングが合わず、これまで交信できずにいたものです。一通りの自己紹介が済んで、初めての交信をありがとうございますと話したところ、思いがけない言葉が返って来ました。いや、○○年に交信していますよ、と当時私が使っていた無線機やアンテナについて話してくれました。計算すると今から52年前のことになります。アマチュア局は、交信の記録を保存することになっていますが、私は中断した時にこの記録を紛失してしまっていました。相手局は52年前の記録を残していてくれて、私との交信が2回目だということを教えてくれたのです。いやいや、びっくり仰天です。
まさか、その昔に交信していたとは知らずに交信したのですが、思いがけない事実に、お互いびっくりでした。実に長いブランクを経ての再交信だった訳で、当時の思い出話で話が弾んでしまいました。実社会では、無沙汰をするのは失礼なことですが、あまりに久しぶりの再会にお互いすっかり感激してしまいました。事実は小説よりも奇なりとはよく言いますが、こんなこともあるのですね。
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