浜松市が行政区の統合で2区案を提示
浜松市は広域合併の経緯から、現在7つの行政区となっています。これは、合併に際し、大が小を飲み込むのではなく、対等な立場で連携し、それぞれの地域の独自性を尊重しようと言うことからでした。ところが、現在の鈴木市長は、人件費の抑制の観点から7つの区を統合して3、4の区にしたいとして選挙の争点にし、住民投票を行いましたが、過半数を超える支持は得られず、統合問題は振り出しに戻っています。
ところが、18日に開かれた市議会の特別委員会で、市側が2区案を提案したことが明らかになりました。2区案と言うのは、人口減少が問題となっている山間部の天竜区と、その他の6区を一つにしたものですが、ちょっと乱暴すぎる気がします。人口を比べても、天竜区が約2.9万人であるのに対し、6区合計は約78万人で天竜区とのアンバランスは明らかです。これでは何のための行政区なのか、意義が問われかねません。
では、他の政令指定都市は見てみると、人口が同規模の新潟市は約79万人に対し、行政区は8で現在の浜松市とほぼ同じです。人口が110人とやや大きい仙台市は5で、1区当たりの単純平均人口は22万人です。どちらの市も周辺の市町村との合併を経ていますので、母体となった元の市の規模や、周辺地区との地理的要因や歴史的な関係がありますので、一概に区の数が多い少ないとは言えません。しかし、やはり新提案の2区には唐突感が否めません。今後の経緯を注視したいと思います。
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