三八豪雪の再来か

近年にない大型寒波が来襲し、北海道を中心に大荒れの天候となっており、東北では大雪が降り続いています。今週の土日には太平洋側でも降雪があると予想され、月末まで寒い天候となりそうです。

大雪と聞けば、私の年代ではどうしても三八豪雪が思い浮かびます。三八豪雪は昭和38年(1963年)に起きた豪雪被害に対して気象庁が命名したものですが、これ以後同様の命名がないことからも、いかにすごい降雪被害だったかが判ります。

当時10歳そこそこでしたが、新聞やテレビは連日このニュースを取り上げて報道しました。今でも鮮明に覚えているのは、大雪で列車が立ち往生したにもかかわらず、「今日も雪が降り続いて復旧の目途は立っていません」と言うことで雪の中に何日も閉じ込められた被害です。乗客も車内に缶詰状態となり、見かねた沿線の住民がおにぎりの炊き出しをして援助にあたりましたが、炊き出しと言う言葉を知ったのはこの時だったのではないかと思います。同世代のカミさんにこの話をしたところ、三八豪雪のことは全く知らなかったとのことでビックリ、やはり遠い所の出来事としか捉えていなかったのでしょう。

現在は当時とは比べ物にならない位に情報や交通のネットワークが発達しましたが、やはり一定の水準を超えた災害に対しては、事前の備えも通用しないことがありますので、十分な注意が必要だと思います。油断せずにこの寒波を乗り切って欲しいものです。

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地震と電波

京都大学情報研究科の梅野健教授のグループが大地震の際に電離圏の電子の数が異常に増加する現象を発見したと発表しました。梅野教授によれば、2011年の東日本大地震(M9.0)の直前に上空60Kmで電子が異常に増加する現象を確認、その後本震の前後に発生したマグニチュード7クラスの地震でも同様の現象が起きていたことが確認されたと言うことです。

このニュースを聞いた時、あれ以前にも似たような話があったのではと思い出しました。改めて調べてみると、八ヶ岳南麓天文台の串田台長がFM電波を使った「串田法」と呼ばれる方法で地震の前兆現象を長期にわたって観測していると言うものです。

串田台長は流星雨の観測にFM電波を利用し、流星の出現時に遠くの地域のFM放送が聞こえることで流星を観測していました。するとペンレコーダーの記録に見たこともない波形が現れ、その後大きな地震が発生したことからFM電波による地震の観測を1995年から続けていると言うものです。

電波は電離層によって反射することにより、地表と電離層の間を何回かバウンドして遠方まで届きます。流星による電離層の変化は極めて短時間ですが、地震の影響による電離層の変化は何日も前から発生するのだそうです。観測の精度を高めれば、地震の予知に極めて有効ではないかと思いますが、梅野氏が在野の研究者のためか、公的機関からの援助はないようです。

電離層がなぜ地震の前に変化するのかについては、これまで地震学者は真剣に取り組んできませんでしたが、電気通信大学の早川正士教授が、GPS電波の観測から東日本大地震の前に電離層の境界面(高度80Km)が一時的に低くなっていたことを発見しています。観測によれば本震の発生5~6日前に夜間の観測データーの平均振幅が極端に短くなることが確認されえいます。

この発見は、梅野氏の遠くのFM電波がなぜ受信できるのかを科学的に証明するものです。地震の影響によって電離層の高度が下がり、電波の反射条件が変わることで、普段は電離層を突き抜けてしまう電波を反射し、受信が可能となる訳です。

現在は3者がそれぞれ独自の立場で研究を行っていますが、それぞれの手法を一元的に扱えば、もっと効率良く観測精度を高められるのではないかと思いますので早く国が主導して本格的な観測体制を整備することが望まれます。地震学者は、現在の技術では地震の予知は不可能としていますが、これだけ歴然とした前兆現象がある以上、不作為で放置することは許されないと考えます。

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水陸両用車を災害派遣に

今年は太平洋高気圧が西に張り出した影響で、東北地方から北海道にかけて再三台風が上陸し、各地に大雨による被害をもたらしました。中でも初の東北地方上陸となった台風10号の被害は大きく、岩手県では出水でグループホームに取り残された高齢者9名が遺体で発見されるなどの被害が続出、北海道でも連日の大雨で各地で堤防が決壊し、多くの住宅が浸水したり流される被害が発生し、多くの住民が孤立しました。

孤立した住民は消防や自衛隊がヘリコプターやボートなどで救出しましたが、岩手県の水害では水位があまりに高く、出水時には手の施しようがなかったようです。今回の台風の接近では、気象庁があらかじめ過去に例を見ない大雨が予想されることを警告していましたが、あまりの豪雨に非難が追い付かなかったようです。

特に高齢者の場合には自力で移動することが困難なケースが多くありますが、乗用車では水位がバンパーの高さになったら走行は危険です。そこで、このような時に水陸両用車があれば非難や救助に威力を発揮するのではないかと考えます。

特に自衛隊が保有を進めているAAV-7は装軌式(キャタピラー)の車両で、海上を浮航する能力があるので、一般車両が通行できない浸水区域でも安全に駆けつけることが可能です。AAV-7は乗員以外に25名または貨物4.5トンを運ぶ能力があり、平成27年度予算で30両、28年度で11両が発注されていますが、現在は試験導入した車両しかありません。量産配備用の車両がそろってからの話になりますが、大雨による被害が予想される場合には事前に該当地域周辺に派遣することを考えても良いのではないかと思います。

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海から海岸に上陸したAAV-7水陸両用車。 防衛省の資料より。

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台風9号が直撃か

北海道は台風7号による大雨に加え、現在は台風11号に伴う前線の影響で各地で大雨の被害が出ています。現在日本付近には3個の台風が接近中で今後の推移に目が離せない状況となっています。中でも台風9号は、現在の進路予想では東海地方に接近する可能性が強まっています。

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気象庁午前6時発表の進路予想です。予報円の中心は房総半島を通るルートになっていますが、風速15mの強風圏内には入りますし、西寄りのコースを取れば静岡県西部地方を直撃する可能性も残されています。近年、毎年のように日本列島に向け北上する台風が発生していますが、今年は太平洋高気圧の張り出しが強く、高気圧の縁を回って北上するコースが出来上がってしまっています。

幸い今のところはそれほど大きな勢力ではありませんが、今後北上に連れて発達する見込みなので心配です。

PS: 気象庁午前9時発表の予報では、予報円の中心が伊豆半島とやや西寄りになって、より心配なコース取りになっています。

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米軍の輸送支援が終了

在日米軍司令部は24日、熊本地震の被災地への輸送支援を終了したと発表しました。沖縄に駐留する海兵隊からはオスプレイ4機が派遣され合計36トンの物資を輸送したと言うことです。今回の地震では被災地が熊本県と大分県に限定され、比較的狭い範囲での空輸業務となったことから、早期の支援終了となったものと見られます。

オスプレイばかりが注目された今回の支援でしたが、米軍はこの他にC-130、UC-35輸送機も投入して支援にあたりました。今回は支援物資の集積地と被災地の距離が短かったことから、高速で長距離を飛行できるオスプレイの特性が必ずしも生かされたとは言えませんが、災害初期には多くの救援物資を必要としますので、米軍の支援は被災地の救援の一助となりました。また、今回の活動を通じて得られた体験は、日米双方にとって次に支援を行なう時のために、貴重な経験となりました。

オスプレイの投入について何かと批判する向きもありますが、被災者をそっちのけにした持論展開のための議論は好ましいものではありません。

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航空自衛隊のC-130H輸送機です。

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熊本地震あれこれ

地震域の拡大により避難所に非難をしている人の数が20万近くに上っています。これ以外にも自主的に避難している方もいますので、この地域で被災した人数は相当な数となります。このような中、被災者への救援物資の配布が十分でないと言う問題が浮上しています。

 これまで多くの災害を経験し、避難所への物資輸送については多くの経験があるにも関わらず、相変わらずこうした問題が起きてしまうのは大変残念です。支援物資の輸送・配布方法については災害ごとに総括し、次に災害が起きた時に迅速な活動ができるよう総務省などで、マニュアル化して、各自治体に伝達しておくことが望ましいのではないでしょうか。

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政府は物資輸送の改善のため、米軍の協力の申し出を受け入れて普天間からオスプレイ4機が岩国に飛来していますが、このことに対して批判めいた言動をする人がいますが、論外です。オスプレイでなくともヘリで空輸は可能との主張ですが、岩国から熊本までオスプレイで拠点間輸送を行ない、各避難所間の輸送にヘリを使えばよりきめの細かい輸送が可能です。高速道路の損傷が大きく、物資輸送の所要時間が長くなっている現実をみれば、想定した時間に輸送が可能な空輸を重視するのは当然です。
仮にそこに政治的な思惑があったとしても、実働で得られたノウハウを次回の救援活動に生かす絶好の機会と捉えるべきです。

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陸上自衛隊のUH-1ヘリコプターです。物資や人員の輸送に当たります。

オスプレイがなくとも空輸そのものは可能ですが、オスプレイがあることでより多くの物資が運べるのであれば排除する理由はありません。まずは被災者全員に安定的に食料や生活物資が行き渡る体制を整えることが大切です。

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公共施設の倒壊問題について調べてみました。熊本市近隣の宇土市の市役所が地震によって大破し、全面的に立ち入りが禁止されていますが、このことは昨年から懸念されていたようです。耐震診断の結果、安全の目安とされる構造耐震指数のIs値が一般的な建物に求められる0.6の半分以下であることが判り、立て直しが検討されていました。市役所など、災害時に拠点となる施設についてはIs値0.9以上が望ましいとされますから、いかに宇土市役所の建物が脆弱だったかが判ります。

1995年に起きた阪神淡路大地震の際、ビルが倒壊して耐震性が問題となりましたが、なぜ今日までこの問題が放置されたのか残念でなりません。おそらく財政的な問題が大きかったのではないかと推測しますが、それを見逃してきた国交省や総務省の責任も問われなければなりません。

総務省が昨年3月時点で行なった調査では、防災拠点となる公共施設の耐震化率は88.3%でした。年々数字が改善されていることは評価できますが、まだ全体の12%で耐震性が不足していることは問題です。もし、次の災害がその12%の施設がある地域で起これば、被害をより大きくしてしまう可能性があります。

防災については、やるべきことが多くありますが、人命に係わる問題である以上早急に改善されることが必要です。

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熊本地震への自衛隊災害派遣活動

防衛省のHPに熊本地震への派遣の様子についての記事が掲載されました。浜松基地からも陸自車両(豊川普連か?)を搭載したようです。

http://www.mod.go.jp/asdf/about/role/saigai_kumamoto/

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災害に備えよう

熊本の地震ですが、相変わらず余震が続いています。これでは安眠することすらできずに疲労が倍加するのではと危惧するばかりです。また、避難所への食糧供給も十分とは言えないようで、昨日は炊いただけの米飯のみを配給している光景が映されていました。

また公的な建物にも耐震性不足のものが数多くあることから、避難所自体が十分とは言えないようで、建物の軒先なので雨露をしのいだ方もいたようです。順次避難所も整備されて行くとは思いますが、やはり当座は自身で対処することが必要なようです。

良く、被災から三日は救助が及ばない可能性があると言われていますが、非常食や飲料水を日頃から用意しておくことが改めて求められます。私は登山やキャンプを趣味としていますので、テントやコンロの類は多数所持していますので、万一我が家が地震被害に遭ってもこれらの用具で何日でもしのぐことが可能です。非常持ち出し品の準備はされている家庭は多いと思いますが、万一に備えて家族が収容できるテントも防災用品に加えておくことも必要ではないでしょうか。
テントがあれば、避難所に入所できた場合でもプライバシーの確保用にも使えます。

熊本城の被害も深刻で、修復には数十年かかるのではと言われています。

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重文の櫓でしたが、石垣ごと崩れ全壊してしまいました。

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こちらも重文の長塀を城内からみたところです。こちらも大きく損傷してしまったようです。

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鬼怒川氾濫は自然堤防掘削も一因か

常総市の水害は、堤防の閉め切り工事が着手され、それとは別にポンプ車による排水が始まっていますが、広大な地域が冠水したため、水位の急激な低下とはなっていないようです。

そんな中、今回の決壊場所の上流で、自然堤防となっていた民有地で、上部を2mほど削ってソーラーパネルを設置していた箇所から前日には越水が始まっていたとの情報が伝えられ、洪水の原因ではないかと話題になっています。

問題の場所は洪水の危険があるとして2014年6月に同市市議会において質疑が行われ、その後国土交通省関東地方整備局下館河川事務所に通報され、堤防設置までの応急処置として大型の土のうが積まれていたと言うことですが、従来の機能は補完出来なかったようです。

所有者は民有地であったことから国交省の許可なく掘削工事を行ないましたが、河川法第27条第1項では 

河川区域内の土地において土地の掘削、盛土若しくは切土その他土地の形状を変更する行 為(前条第1項の許可に係る行為のためにするものを除く。)又は竹木の植栽若しくは伐採を しようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、河川管理者の許可を受けなければならない。

となっていますので、一級河川である鬼怒川の場合は河川管理者である国、国交省の許可が必要だったのではないかと思われます。この部分の越水と堤防の決壊との因果関係は明らかではありませんが、越水による被害が全くないとも考えられませんので、何がしかの責任は免れないのではないかと考えます。

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北関東、東北地方で未曾有の大水害

台風崩れの低気圧と秋雨前線によって長時間大雨が降り続き、茨木県を中心に大規模な浸水被害が出ています。鬼怒川が決壊した常総市では市域の1/3が水没し、市役所までもが浸水して孤立する状態となっています。

このような状況に自衛隊や海上保安庁、各地の消防組織が救難にあたり、ヘリなどを使い10日時点で約400名を救出していますが、救助を求める人は600名とも1600名とも言われ、救出完了の目途は立っていません。航空自衛隊浜松基地からも、御岳山の噴火災害に出動したUH-60Jヘリ1機が派遣されています。

水の勢いがやや衰えたこともあり、今朝からはヘリに加えてボートによる救出も行なわれているようですが、今後は濁流などの波立った水面でも航行可能な船外機付きのインフレ―タブルボートの運用がもっと考えられてもいいのではないかと思われます。通常この手のインフレ―タブルボートは海保や海自の装備ですが、災害救助に派遣される陸自にも必要な装備だと思います。

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今月8日に撮影した、天竜川河川敷で救助訓練中の浜松市の消防ヘリ。日曜日の時点で、今回の各地の水害被害がここまで大きくなることは想像できませんでした。各組織のパイロットが日頃からこのような訓練を積んでいるからこそ、多くの人命を救助出来た訳で、事前の準備の必要性が改めて感じられました。

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