日大と関西学院とのアメリカンフットボールの定期親善試合で起きた危険なプレーを巡り、日大への非難が高まっています。ことの発端はボールを投げ終えた関学のクォーターバック(以下QB)に対し、日大の選手が背後からタックルして3週間のけがを負わせたと言うものです。ボールを投げ終わったQBへのタックルは危険行為としてルール上禁止されています。
これに対して日大の内田監督は試合後のコメントで「力がないから、厳しくプレッシャーをかけている。待ちでなく攻めて戦わないと。選手も必死。あれぐらいやっていかないと勝てない。やらせている私の責任」とまるで当然と言わんばかりの発言をしたことから関学側が問題視して、日大の公式見解と正式な謝罪を要求する抗議文を送付する事態となりました。
抗議文に対する回答書については期限前の一昨日夜に日大コーチが関学に提出したようですが、今現在内容については明らかにされていません。但し、昨日になって日大は広報を通じて事態は偶発的に起きたもので、監督の指示はなかったと発表しています。
しかし、アメフトは監督が全ての権限を持ち、大勢の交代要員を含めて部員個々人に細かな指示を出してプレーさせることで成り立つスポーツであること、危険なプレーは開始直後で選手同士が激高する場面はなかったこと、当該の選手にそのような行為をする必然性がないことから、監督の指示によって行われたと見るのが妥当との意見が関係者の大勢を占めています。
更には関係者の話として試合前のミーティングで「最初のプレーで相手のQBにけがをさせる。何か言われたら『監督の指示』と言っていい」と言っていたとの話があることや、当該の選手が「監督から『相手のQBを壊して来い』と言われてやってしまった」「そうしないと試合に出れないと思った」と周囲に話していたと言うことです。
内田監督は問題が表面化して以降、公の場所に出ようとしていません。しかし、日大常務理事で人事部長の学内NO.2の要職に在り、しかも自身が関与したアメフト部の不祥事において沈黙を続けることは許されません。何より「何かあったら監督の指示と言っていい」と言って実行させたのが事実なら、立場を利用して自らの責任を逃れようとする姿は醜悪であり、スポーツに携わる者にあるまじき卑怯な態度と言わざるを得ません。
こちらは激しいことでは同様のラグビーの試合ですが、無防備の選手に対して悪質な攻撃がされることはありません。
最近のコメント