2018年11月22日 (木)

日本のEEZ内で韓国警備艦が操業中止を要求

日本海の沖合にある大和堆と呼ばれる浅瀬は、我が国のEEZ(排他的経済水域)内にありますが、好漁場なため各国の漁船とのトラブルが多発しています。EEZ内であっても相互の漁業協定によって操業することも可能ですが、北朝鮮のように正規の手続きを踏まずに違法操業すれば、我が国は中止させる権利があります。ところが、このような権利のない韓国の警備艦が日本漁船に対して操業の中止を求めるとんでもない事件が発生しました。

昨日、第9管区海上保安本部が発表したところによれば、20日午後8時30分頃、イカ釣り漁船第五若潮丸(184トン)がEEZ内で操業していたところ、韓国海洋警察の警備艦から無線で操業の中止と海域からの移動を要求されました。付近にいた巡視船がこの無線を傍受して要求は認められないと複数回伝えましたが回答はなく、逆に漁船に接近したしたため漁船と警備艦の間に割って入りましたが、警備艦と漁船の距離は最短で700m程でした。その後、午後10時50分頃になって警備艦は海域を離れたと言うことです。

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海上保安庁の巡視船「でじま」です。 (今回の事案とは直接関係ありません)

この行為に対し、外務省は東京の韓国大使館に、ソウルの日本大使館は韓国外務省に「日韓漁業協定に反した行為」だとして同日中に強く抗議し再発防止を求めました。これに対し韓国側は「慣れない海域での警備活動で、現場がルールを理解していなかった」などと説明したと言うことですが、とんでもないことです。

韓国海洋警察の警備艦と言えば公艦です。それが、他国のEEZ内で活動するのに、国連海洋法条約や日韓漁業協定の中身を理解していないなどと言うことが、もし本当なら無免許の人間に車を運転させるようなものですし、全て承知の上でやったことなら国際法、漁業協定違反の重大行為です。

憶測になりますが、先日同じ海域で韓国漁船と日本漁船が衝突する事故がありました。韓国警備艦は、これを意識して過剰な行動に及んだのではないでしょうか。しかし、繰り返しになりますが、EEZ内で管理権を持つのは権利国のみです。再発防止の観点からも韓国警備艦艦長に対しては相応の処分が求められます。

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2018年11月16日 (金)

北方領土二島先行返還論

シンガポールでの日露首脳会談によって、日露平和友好条約締結に向け、1956年の日ソ共同宣言に謳われた、条約締結後に歯舞、色丹島を引き渡す件にについて協議を進めることになりました。これは事実上歯舞、色丹島の返還と引き換えに平和友好条約を結ぶことを意味し、国内では従来の四島一括返還の方針を大きく転換したものと受け止められています。

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北方四島の位置関係です。  (出典:国土地理院の地理院地図を加工)

軍事的に見ると、ロシアはウラジオストックに極東・太平洋を管轄する太平洋艦隊の母港を持っており、宗谷海峡を抜けて太平洋に進出しています。従ってこの地域は軍事的に大変重要であり、最近になって国後、択捉島に地対艦ミサイル部隊を駐留させたり、択捉島に最新のSu-35戦闘機を配備しており、余程の情勢の変化がない限り、ここから撤退する選択肢は考えられません。これに対し、その南側に位置する歯舞、色丹島は面積も小さく軍事的な意味はあまりありません。

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歯舞、色丹島と根室との位置関係です。 (出典:国土地理院の地理院地図を加工)

根室の納沙布岬と歯舞群島の貝殻島との距離はわずか3.7Kmです。この周辺は昆布を中心とした海産物が豊富なため、これまでロシア側とのトラブルが多発し、銃撃によって死傷したり拿捕されて抑留される事件が数多く起きています。

日本人の感情としては、日本の降伏を見越し、武装解除した後に一方的に攻撃を加えて占領された北方領土については固有の領土であり、四島一括返還が譲れない一線との思いがありますが、現実的にはロシアの実効支配の固定化が進む一方です。割り切れなさは残りますが、この際二島返還交渉に臨むことも致し方ないことかと考えます。

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2018年11月 7日 (水)

米国中間選挙

米国の中間選挙が行われ、開票が始まっています。中間選挙と言うのは大統領の任期4年の半分である2年後、つまり中間に当たる年に行われる上下両院の選挙で、上院が定数の1/3、下院が全議席が対象となります。大統領任期の中間の年に行われることから、大統領の通信簿の意味合いがあります。

そんなこともあって、トランプ大統領としては何としても外交的な成果が欲しく、米朝会談やイラン制裁、中国への経済制裁など強いアメリカを印象付ける政策を強行してきました。最近の世論調査では、上院は非改選議席が多い共和党が過半数を制し、下院は民主党が過半数を押さえるのではないかとの結果となっています。現在までの情報では投票所の出口調査でもこの傾向は続いているようですが、大統領選挙では大方の予想に反してトランプ氏が当選しましたので、予断は許しません。

ただ、トランプ氏の共和党候補への応援演説を見てみますと、民主党をこき下ろし、対立を煽り立てる乱暴な物言いが目立ちます。これでは国内の融和どころではありませんし、議会を多数決で押し切る手法で専横化しようとする姿勢に満ち溢れています。

仮に下院の過半数を失っったとしても、恐らくは強硬な姿勢を変えることはないでしょうし、却ってより強硬な姿勢に転ずる可能性さえあるかも知れません。いずれにしても、米国の動向は我が国の経済や安全保障に直結します。中間選挙の結果が注目されます。

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2018年10月22日 (月)

米国がINF禁止条約破棄の意向を表明

米国のトランプ大統領が、ロシアがINF(中距離核戦力)禁止条約に違反して新型ミサイルを開発したとして、条約を破棄する意向を表明しました。INF禁止条約は射程500Kmから5500Kmまでの弾道ミサイルの保有を禁止するものですが、これはICBMの発射と誤認して全面核戦争になることを避けるために米・ソが1987年に合意して締結されていました。

核保有国は「相互確証破壊」と言う理念を持っています。これは、もし相手が核による先制攻撃を仕掛けて来ても、残った核兵器で相手を壊滅できるだけの攻撃を行うことで、相手の核攻撃を思い留まらせることができると言う考え方です。

ICBMの場合、例えば6000Km離れた相手を秒速5Kmで飛ばしても、着弾までに20分かかります。これが1000Kmですと秒速3Kmでも6分ほど着弾します。もし、通常弾頭の弾道ミサイルを比較的短い距離で発射した場合、相手方がそれを自国にとって脅威となる存在かどうかを判断する時間が非常に短くなるために過剰に反応する可能性が出てきます。INFはこうしたケースでのトラブルを避けるために結ばれたもので、米国はパーシングⅡ、ソ連はSS-20を廃棄することになりました。

もう一つの核大国中国はINF禁止条約とは無関係ですから、日本全土を射程に治めるDF-21など射程2000Kmの弾道ミサイル多数を配備しています。もし米国がINF禁止条約を廃棄すれば、これまで保有できなかった中距離の弾道ミサイルを保有することができますので、中国にとっては新たな脅威になるかも知れません。

現在、米国は米本土の地下サイロに治めたミニットマンとオハイオ級戦略原潜に搭載したトライデントミサイルの2本立てですが、どちらも本土及び近海に展開していますので、発射後の飛翔時間は長めとなります。これが射程が短くなれば、それだけ相手の近くで発射することになりますので、相手の対処時間が短くなり、従来よりも迎撃が困難となります。

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SLBM(潜水艦発射型弾道ミサイル)搭載した潜水艦の概念図です。

トランプ政権の出方によって、各国の核戦略が大きく影響を受けることになりますので、今後の動向が極めて注目されます。

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2018年10月15日 (月)

消費税10%、来年10月からが決定

消費税を現行の8%から10%に増税する法案は既に成立済ですが、当初2014年4月からの実施が政治的判断で二度にわたって先送りされています。先の延期の際に、実施時期は2019年10月としていましたが、政府は予定通りに実施する意向を固め、本日の閣議後に安倍首相が談話を発表すると言うことです。

消費増税は増大する社会保障費の財源にするため、と言うのが大義名分になっていますが、過去の増税時には消費が落ち込み、実際の税収は却って減収したことが判っています。今回はデフレ状態で消費が低迷していることもあり、前回以上に景気が後退することが懸念されています。

安倍政権はデフレ経済からの脱却を主張し、2%の物価上昇を実現するとして超緩和の金融政策を取り続けていますが、未だに物価は横ばいで、何時2%を達成できるかの見通しさえ明らかにできていません。今回の増税実施で、高額商品を中心に一時的に駆け込み需要が発生しますが、所詮は需要の先食いに過ぎませんので、増税後に反動で消費が落ち込むことは間違いありません。

落ち込みに対する対策ですが、首相からは万全の対策を取るように指示をするとのことですが、当初の実施時期から4年を過ぎているにも関わらず、具体的な方策が全く示されていません。国民生活にとって大きな影響が出かねない事態ですが、残念ながら野党からも政策提案が見られません。これでは野党の支持率が低迷するのも当然です。

消費行動については心理的な影響が大きいと考えられるので、消費に前向きな心理状態になれるような政策誘導が不可欠です。実施までまだ1年ありますので、政治家の素晴らしい知恵を見せて欲しいところです。

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浜松で毎年開催される「浜松餃子まつり」ですが、イベントでの消費拡大も一案です。

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2018年10月12日 (金)

韓国政府の背信

韓国海軍は自国開催の国際観艦式に海上自衛隊を招待しましたが、後になって国旗以外の所属を示す艦旗の掲揚をしないように求めて来ました。海上自衛隊では自衛隊法によって艦船に海自旗の掲揚が義務付けられていることから、要請には応じられないと反論しましたが、最終的に混乱を避けるために参加を取り止めました。招待国に対し、後になって国際法に反する要求をすること自体外交的に大変失礼な振る舞いですが、更に信じがたい行動を取ってくれました。

本日、各国の艦船が参加して観艦式が行われましたが、韓国が各国に掲揚の自粛を求めた国旗以外の艦旗を掲げた艦船が複数いたようですが、当の韓国自身が文大統領が乗艦して演説した駆逐艦に韓国国旗ではなく、豊臣秀吉の軍船と戦った将軍が使った旗と同じデザインの旗を掲揚すると言う、信じられない背信行為を行いました。

韓国政府は、慰安婦問題に関し、最終的に解決に向けて合意したにも関わらず、政権が交代するや否や、合意内容を否定するかのような態度を取り続け、政府間の合意内容を軽視するかのような姿勢を見せていましたが、これほどの背信行為はありません。韓国海軍は、来月行う練習艦隊の寄港を打診して来ており、海上自衛隊は快く受け入れを表明していましたが、正に後ろ足で砂を掛ける行為です。

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2018年10月 3日 (水)

韓国が海自護衛艦に非常識な要求

各国の軍艦は所属を明らかにするために、他国の領海を航行する際には国旗と海軍旗を掲げますが、これは国連海洋法条約20条に定められています。この国際慣習に反する行為を韓国が我が国に対して公然と行っており、新たな摩擦となり始めています。

ことの起こりは、今月10~14日に韓国で開催される国際観艦式に海上自衛隊が招待されたことです。海自艦船は前期の通り、入港二際し国旗と自衛隊旗を掲揚します。自衛隊旗の掲揚は自衛隊法でも規定されていますから、必ずこれを行わなくてはなりません。

これに対し、韓国の一部勢力は自衛隊旗を「戦犯旗」として使用を禁止するような主張をしています。そして、その論拠としてドイツのハーケンクロイツを引き合いに出していますが、これは完全な間違いです。ハーケンクロイツはナチス党の党旗であり、戦後ドイツ自身が否定をしています。また、敗戦国が国旗や海軍旗を変更しなければならない国際法も慣習も存在していません。第二次大戦で我が国と激戦を繰り広げ、多くの戦死者を出した米国も国旗や自衛隊旗については何の異論も唱えていません。

これに対し、韓国では「帝国主義の象徴、旭日旗を掲げ日本が韓国領海に入ってくるのは厚かましい」「傍若無人」「日本が永遠に二等国家にとどまるしかない理由」などとの非難の声が上がっていますが、問題なのは首相までがこのような主張に組みしていることです。また、与党議員が旭日旗などを掲揚した船舶の領海航行を禁じる法案を提出しています。これは国連海洋法条約に明らかに反する行為で、浅薄のそしりを免れません。

我が国が、韓国側が主張する軍国主義による国体でないことは、友好関係を結ぶ多くの国が認めるところです。我が国を二等国呼ばわりするのは勝手ですが、そもそも招待をしたのは韓国側です。招待国に対し、一方的に誹謗、中傷するのは外交儀礼に反する大変失礼な振る舞いであって、一等国のすることではないのではないでしょうか。

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護衛艦やまぎりの艦尾に掲げられた自衛隊旗です。

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2018年8月22日 (水)

沖縄知事選候補者擁立が混迷

翁長知事の急死によって、来月知事選が繰り上がって行われることになりましたが、辺野古移転に反対する陣営は候補者の擁立に手間取っています。自民党は前宜野湾市長の佐喜真淳氏の擁立を決め、公明党の推薦を取り付けています。

一方の県政与党の側は、当初翁長再選を目指していましたので、突然の逝去によって候補者を失った感は否めません。しかし、最近になって知事と連絡を取っていた副知事から、翁長氏が後継者について話している音声データーがあり、それによれば地元実業家の呉屋氏と自由党幹事長の玉城であるとの話が急遽流出し事態は新たな局面を迎えています。この内呉屋氏は出馬を固辞していますが、玉城氏は出馬に乗り気と見られています。ただ、現時点で正式な表明を行っていません。

翁長前知事は辺野古の新基地建設に一貫して反対していました。しかし、辺野古への新基地建設、普天間基地の返還が基地問題の唯一の解決策と言うのは、橋本政権時代に紆余曲折を経た末に出された結論で、地元沖縄を含めた日米で合意した内容です。日米安保条約がある限り、米側が要求すれば日本は基地を提供しなければなりません。海兵隊が専用の飛行場を必要としている限り、辺野古を開設しなければ普天間は返還されません。

長年辺野古の新滑走路の建設に反対して来たことで、普天間基地が固定化されてしまっていることは否めません。危険な飛行場と米国も認めていますが、日本側が合意した筈の代替基地の提供に応じない以上、今の状況が変わることはありません。沖縄県民の意思によって、新しい知事を選出するのは当然のことですが、これ以上この問題を長引かせるのは問題です。誰を選ぶのかも重要ですが、辺野古基地の建設を推進し、一刻も早い普天間基地閉鎖を実現することこそが、求められているのではないでしょうか。

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2018年5月25日 (金)

米朝会談中止を米国が発表

6月12日にシンガポールで開かれる予定であった米朝首脳会談が、突如中止となりました。米朝会談に向けては、先週22日には韓国の文大統領がトランプ大統領と会談を持った矢先であり、昨日は豊渓里にある地下核実験場の坑道が爆破されて会談に向けての環境が整いつつあると思われていたので、この決定には少なからず驚きました。

ただ、米国はイランとの核合意を一方的に破棄するなど、自国の主張を強硬に主張する態度を変えておらず、体制の維持を大前提に時間を掛けながら段階的な合意を目指す北朝鮮との思惑の違いが表面化した形です。北としてはこれまで開発した弾道ミサイルと核弾頭は保有する中で、自分達の主張を認めさせる作戦でしたが、米国はあくまで一気に全面的な核戦力の廃棄と能力の除去を求めていました。

南北会談の頃は過剰とも思える融和的な姿勢を見せていた北朝鮮が、最近になってやや強気の姿勢に変化していましたが、これは突然行われた中朝首脳会談によって、窮乏しているエネルギー問題について何らかの援助の約束を取り付けたからではないかと見ています。

このため、米国としては圧力を弱めず、一気に核戦力の放棄の合意まで持ち込みたい作戦に出たように思われます。余力が乏しくなっていると思われる北が、今後どんな巻き返しに出るのか、予断を許さない状況が続くのではないかと思われます。

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2018年4月19日 (木)

政界に激震

昨日は新潟県の米山知事が女性問題の責任を取って辞任を発表したのに続き、セクハラ発言で批判を浴びていた財務省の福田事務次官が辞任の意向であることが明らかにされ、大きなニュースとなりました。これだけでも大変な出来事ですが、夜になって更に被害者の一人がテレビ朝日の社員だったとの発表があり、同社幹部が深夜0時から記者会見する事態となりました。

福田事務次官については、辞任の意向を発表した麻生財務大臣はセクハラの事実について認めませんでしたが、名乗り出て欲しいと言っていた「被害社」が名乗りを上げた訳ですから、これまでの傍観者の立場は許されません。正に恥の上塗りとなり、モリカケ問題、文書改竄問題と合わせて政治的責任は免れません。

また、テレビ朝日においても、女性社員がセクハラの事実を報道に取り上げるよう上司に相談したところ、本人が 特定されることで2次被害のおそれがあることなどを理由に「報道は難しい」とされたと言うことです。これは報道に携わるテレビ局として情けない限りで、本人の特定を避けることは、報道の現場においては日常的に行われていることです。むしろ報復によって取材に支障が出ることを恐れて「忖度」したとしか思われません。

いずれにしても福田事務次官の辞任で一件落着となる筈もありませんが、公務員の場合、セクハラのみで懲戒免職は認められないようなので、一旦更迭した上で自己退職させることになるのではないかと思われますが、もし辞任をそのまま認めるようであれば、財務省のみならず、政権が受けるダメージは計り知れないものになることは間違いありません。

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