XC-2は順調な模様

空自の次期輸送機XC-2は、飛行試験1号機が先月初飛行を無事果たしましたが、その後も週1回のペースで試験飛行を続けています。どうやら強度問題も解決し、要求仕様をクリアしている模様です。2号機がこのまま大きな手直しもなく試験飛行に漕ぎつけるようであれば、開発も最終段階と見ることが出来ます。

XC-2は高速性や貨物の積載能力が注目されていますが、フラットな底面を持つ特徴的な機体断面形状によってこれまで大型機でしか積載出来なかった高さのある機材を運ぶ事が出来ます。現在ハイチでは陸自の施設部隊が瓦礫の撤去作業を行っていますが、このための重機はロシアの超大型輸送機をチャーターして長距離輸送しました。今後XC-2がC-2として制式配備されれば国際貢献においても、今以上に迅速に行動することが可能になります。
またXC-2によって置き換えられる現行のC-130H輸送機が空中給油機に改造され、最初の1機が今年度末に小牧の第一輸送航空隊に配備されることが明らかになりました。かつては空中給油機能は他国への脅威となるからとタブー視されていましたが、むしろ燃料切れによる墜落を防止出来る自国向けに必要な装備でした。空自は既にジェット戦闘機用にKCー767を配備済みですが、KC-130Hは救難ヘリコプターUH-60Jへの給油を行うことになります。UH-60Jは航続距離が1295Kmと大変長いのですが、海上での救難活動は危険との隣り合わせなので、空中給油が出来ることは安全性の確保に大きく寄与します。

C-2の部隊配備にはまだ少し時間がかかりますが、何かと国際貢献を求められる現在の状況を見るにつけてもより早い配備が待たれます。

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大安吉日か

今月中の初飛行が確実視される航空自衛隊の次期輸送機C-Xですが、岐阜基地で地上滑走試験を行う様子が地元新聞にも掲載されて、いよいよ秒読み段階となってきました。さる情報によれば、ある筋の話として26日(火)に向けて準備中とのことですがどうなのでしょうか?個人的には前日の25日の線もあるのではとも思うのですが・・・。

実は以前から初飛行は大安の日に行われるのではと言った観測がありました。折角の晴れの日ですからそれもありかなとも思いましたが、所がどっこい、そうとばかりは言えないようなのです。試しに過去の初飛行の日を調べてみると、同時開発された次期哨戒機P-Xの場合は2007年9月28日で赤口、支援戦闘機F-2は1995年10月7日ですがなんと仏滅の日でした。

現代の飛行機は科学技術の塊ですから、いまさら縁起を担ぐ必要もなく粛々とスケジュールをこなすだけなのか、それともロールアウト以来の躓きを払しょくすべくゲン担ぎをするのか、どうでもいいことなのですが外野としては気にかかるところです。

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待ち人来る

防衛省と川崎重工が開発を進めている次期輸送機(C-X)は、ロールアウト後に機体強度の問題が発覚して2年半も初飛行が遅延していましたが、この度複数のメディアが今月末までに初飛行を予定していることを伝え、やっと最終局面を迎えているようです。同じように開発が難航して初飛行が大幅に遅延していた欧州各国による国際共同開発のA400M輸送機やB787旅客機が昨年末に相次いで初飛行を終えていただけに、C-Xもやっとここまで漕ぎつけたかと感慨もひとしおです。

C-Xについてはそのスペックについて、あれこれ批判めいた発言をする人がいますが、C-130Hを大幅に上回る最大で37.6トンのペイロードが可能で、26トンのペイロードで6500Kmの航続距離を持ちながらC-1並みの距離で離発着出来き、マッハ0.8の旅客機並みの高速飛行が可能で機体は他に類を認められません。自衛隊の装備については、武器輸出三原則の偏狭な運用によって輸出が認められていませんので、どうしても単価が高くなる傾向がありますが、我が国の南北に長く、奥行きの無い国土の特殊性からはどうしても独自の運用形態を満たすものが必要になります。口の悪い向きはこれをガラパゴス化と称しますが、限られた資源を有効に活用する為には国土や国策に特化した装備が欠かせません。

現行のC-1輸送機は、当時の社会党の圧力に迎合して意図的に航続距離を抑えたため最大積載量8トンのペイロード時に1500Kmしか飛行できず、国際貢献が任務に加えられて能力不足が顕著となり、導入の対抗馬であったC-130Hを追加配備せざるを得ない羽目になりました。この反省を踏まえて高積載量、高速性、長航続距離、更に世界最高水準のC-1並みのSTOL性を満たすC-Xの開発がスタートしたわけですが、高速性確保のための機体形状と高積載量のための床強度の確保との両立は思いの他厳しくてここまで難航したわけです。

A400Mは試験飛行は終えたものの、機体強度確保のため当初設定より機体重量が1812トンも増加してしまい、37トンのペイロードを確保出来る目途が立っていません。この37トンのペイロードはドイツのプーマ歩兵戦闘車の空輸を前提にしたものなので、これを達成出来なければ、開発の意味が無くなってしまいます。同じように強度不足が課題であったC-Xが、どの程度重量増を抑えることが出来たのか現時点では不明ですが、伝えられる情報ではA400Mほどの惨状ではないようなので、試験飛行実施後の情報公開が楽しみです。

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写真は最大ペイロード77.5トンと大型戦車の積載も可能な米空軍のC-17輸送機で、サンダーバーズが来日した時の支援機です。車輪当たりの接地重量が桁外れに重いので、着陸には特別な舗装の滑走路が必要になりますが、浜松基地はAWACSのE-767を運用しているので着陸に支障はありません。

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こちらも訓練中

ある資格を取得する為に、昨日からとある施設で教育訓練を受けています。施設の近隣は航空自衛隊浜松基地の訓練コースになっているらしく、時折練習機T-4が頭上を飛行して行きました。昨年の航空祭では前日に予定の飛行がキャンセルされて悔しい思いをしたので、昼休みを利用して練習とばかりにカメラで追ってみました。

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600mm相当で狙っても結構遠いので、半分ほどにトリミングしています。

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別の機体。更にトリミングしています。

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こちらは2機編隊です。

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C-Xはまだか

機体重量の増加など、技術的問題で開発が大幅に遅れていたエアバス社の新型軍用輸送機A400Mが現地時間で本日午前10時に初飛行を行う予定であることが明らかになりました。A400Mはターボプロップエンジン4基を搭載して最大37トンのペイロードを積載でき、ペイロード30トンでは4500Kmの航続距離を目指していましたが、開発の遅れとコストの上昇を招き、購入を予定していたチリが3機、南アメリカが8機の発注をキャンセルしていました。当初天候が良好であれば12月初頭にも飛ぶように言われていましたが、続報がなかったので新たなトラブル発生かと心配していましたが、どうやら今回は間違いないようです。

一方我が国の次期輸送機C-Xも機体強度の問題からロールアウト以後2年以上も初飛行できない状態が続いています。C-Xは1970年初飛行の現行C-1の後継機ですが、この時は大きなトラブルもなく無事初飛行に漕ぎ付けていました。これはC-1が最大積載量8トン、最大離陸重量45トンであったのに対してC-Xが最大積載量37.6トン、最大離陸重量141トンと3倍以上の輸送能力を持つ機体規模であるからと思われます。C-Xはペイロード30トンをマッハ0.8で6500Km飛行可能とするため空気抵抗の少ない機体形状が求められ、また積載効率を高めるために貨物室の断面を限りなく長方形に近づけてありますが、形状の複雑化によって車輪収納部や貨物搭載用後部扉周辺の機体強度に問題が起きてしまったのです。A400Mも機体重量の増加からして同様に構造設計に起因する問題を抱えていたのではないかと思われます。これがC-17クラスになると最初から小細工なしの大型機用の機体構造が採用されるので却って上手くいくのかも知れません。

初飛行については昨年3月28日の防衛省の発表以後、公式発表はありません。漏れ伝わる情報では手直しは再設計が必要なほど難航を極めている模様ですが、年内中の機体引き渡し、年度内の初飛行がこのプロジェクト続行の最低課題となっているようです。今年も後2週間余りとなってしまいましたが、何とか初飛行に漕ぎつけてもらいたいものです。

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さよならバートル

今日、3日は航空自衛隊入間基地の航空祭ですが、ここでの展示飛行を最後に退役する機体があります。航空自衛隊浜松基地の救難隊所属の最後のバートル、KV-107です。KV-107はバートル社(その後ボーイングに吸収)が開発した大型ヘリコプターですが、日本では川崎重工によってKV-107としてライセンス生産され、陸、海、空の自衛隊で採用されました。空自では1967年から52機が採用され、844号機が最後の現役機となりました。最近では自治体運用のヘリが増えましたので、以前ほどの出番はなくなったようですが、真冬の赤石岳稜線で登山者を救助したり、実に頼もしい存在でした。

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タンデムローター機としては最近ではCH-47が多くなりましたが、私にとってはずっと見慣れてきた雄姿です。

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入間でのラストフライトの後は、そのまま入間基地で展示保存されることになっています。

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後継のUH-60J。後続距離はKV-107を上回る1、295Kmもあります。

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さよならバートル、そして長い間地域の安全を守ってくれて本当にありがとう。

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塀の外から

日付が変わって今日、18日17日は航空自衛隊浜松基地の航空際2009が開かれます。今年はブルーインパルスの参加はありませんが、米本国から飛来したF-16のアクロバットチーム、サンダーバーズの展示飛行が目玉です。日頃聞きなれないエンジン音に誘われて一日早く浜松基地を覗いてみました。

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牽引されるT-4国産練習機。派手な特別塗装の機体です。

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OH-1国産観測ヘリコプター。空中に静止して敵陣を偵察するため機体の安定性は抜群です。

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エプロンに移動中のOH-1とAH-1S。後方はサンダーバーズのF-16ですが塀の外からでは600mm望遠レンズでもここまでしか引っ張れません。航空際前日ですが、基地の周辺は望遠レンズを携えたマニア達が多数詰め掛けていました。今日の天気予報は曇り後雨、上手く飛んでくれるといいのですが。

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三菱MRJ、TAKE OFF へ

三菱重工が開発中のMRJ(リージョナルジェット旅客機)が米国トランス.ステイツ.ホールディングスから100機(オプション契約含む)という大量発注を受けました。2014年に1号機を納入し、5、6年をかけて全機納入する見込みです。MRJは全日空からオプション契約を含む25機を受注したことを受けて事業化に踏み切りましたが、その後は受注が中々決まりませんでした。この分野はボンバルディア、エンブラエルの2社が先行して市場を押さえているのに加えて、中国がARJ21で新たに参戦して2008年11月には初飛行も行っています。ARJ21は国家の全面的な支援を受け既に国内で200機以上の受注を受けていました。

このような状況で未だ初飛行を実現していないMRJの先行きを危ぶむ声が強かったのですが、飛行機王国の米国から、それもいきなり100機と言う大量注文は大金星と言う他はありません。これによって、様子を見ていた他の航空会社も背中を押されて今後の受注にはずみが付くものと思われます。

静岡空港は中々霧が晴れませんが、MRJは大空を翔けるべく、事業としてようやく TAKE OFF の態勢に入ったと言えるのではないでしょうか。

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次期輸送機開発不調

航空自衛隊の次期輸送機の開発が上手くいっていません。昨年6月に試作1号機が完成しましたが、実機を使った強度試験で水平尾翼や主脚、床面に強度不足が見つかり、手直しが行われていましたが更に後部扉付近でも不具合があったと先頃報じられました。輸送機は運用の性格上、広い荷物室を確保する為に主翼を機体上部に取り付け、床面の強度を高め、主脚を張り出した胴体に収容するなど複雑な断面の構造で旅客機よりも設計の難易度は高いようです。

しかし、最近のコンピューターを使った構造解析で精密な強度計算が出来るはずですし、当然各部分の試作を行って強度確認はされているものと思われます。また、現行のC-1を開発した設計プログラムも重要な参考資料となっているはずです。作って見たけれどうまくいきませんでしたと言うことは無いと思います。そう考えると現在の状況は何だか釈然としません。不祥事で輸入エンジンの納入商社が決まっていないなどゴタゴタが続いていますが、早く試験飛行の雄姿を見たいものです。

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日本の空の明と暗

三菱重工が開発を進めていたMRJと呼ばれる小型のジェット旅客機がANAとJALの購入内定を受けて事業化が決定する見込みとなりました。この分野は既にカナダやブラジルのメーカーが先行してシェアを押さえていますが、今後拡大が見込める為ロシアや中国も参入を目指しており、激戦が予想されます。三菱は大型旅客機の下請けで培った炭素繊維の技術を生かして、軽量化を目指し低燃費を目玉にする計画です。民間航空機参入の最後のチャンスと言われるだけに頑張って欲しいものです。

一方、航空自衛隊は海外任務の増加に対応する為、搭載能力、航続距離、スピードを向上させた新型ジェット輸送機を開発していますが、三菱が担当した胴体部分の強度が不足していることが試作機完成後に判明し、改修を図っているものの未だ改善できず、半年以上たった今も試験飛行の目途が立っておらず、開発が大幅に遅れています。この為予定されていた量産時期を先送りせざるを得ない状況となり、防衛省は遅延による損害賠償を検討中と伝えられています。米国でも新型航空機の開発では何らかのトラブルによって常に予定をオーバーするのが当たり前のようになっています。最近はコンピューターによる構造解析の技術が進むなど初歩的なミスは考えられないのですが、航空機開発の機会がほとんど無かった我国の業界では止むを得ないことかも知れません。強度不足は時間と費用さえ掛ければ解決できる問題なので、早く解決して一日も早い日の丸ジェット輸送機の試験飛行を見たいものです。

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