2019年6月 5日 (水)

T-4練習機が飛行再開か

T-4練習機は、空自が使用する国産の双発ジェット機ですが、4月初めに飛行中に異常振動が発生し、全機飛行停止となっています。T-4は使用期間が長くなったことから、エンジンの振動を抑える部品が上手く機能しなくなったので、改善した部品と交換することになりました。その後一部の機体は改修が終わったものと思われ、GW前あたりから時折飛行する姿見られるようになっていました。しかし、部品の交換に日数がかかっているのか、複数の機体で訓練飛行する姿を見ることはできませんでした。

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空自築城基地のT-4です。

ところが、空自浜松基地のホームページを見ると、5月には全く計画されなかった夜間飛行訓練が、6月初旬から掲載されていました。公式には飛行再開が発表されていませんが、このことから訓練飛行も再開されているものと推測されます。

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2019年4月26日 (金)

T-4練習機が飛行を再開

今月2日に飛行中の青森県三沢基地のT-4のエンジンに異常が見つかり、ブルーインパルスを含む航空自衛隊の200機あまりのT-4が飛行停止となっています。トラブルは搭載するF3-IHI-300ターボファンエンジンの振動を抑える部品が十分機能しなくなり、振動が大きくなってタービンブレードが折れてエンジンが破損したもので、振動を抑える部品を改良して全ての機体で交換することになっています。部品の交換には時間が掛かると見られ、この措置によって6月までのブルーインパルスの飛行展示は中止となっています。

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T-4練習機です。

ところが昨日午後1時過ぎ、浜松市上空を南から北に向かって飛行するT-41機が目撃されました。恐らく天竜川沿いに北上し、浜松基地に向かったものと思われます。情報によれば、24日には岐阜基地の飛行開発実験団のT-4が飛んでいるとのことなので、改良部品が実機で問題ないことを確認した上で、浜松基地の所属機の交換を行い、試験飛行をしたのではないかと思われます。T-4は川崎重工業が製造した機体ですが、岐阜基地に隣接して川崎重工の工場があります。本来なら岐阜工場に機体を飛ばして交換するのが一番なのでしょうが、現在は飛行停止中なので浜松の整備工場で交換作業を行った可能性が考えられます。

その後、新たに飛行している姿を見かけませんので、部品が揃っていないのか、それとも飛行後に問題がなかったかオーバーホールして点検しているのかも知れません。

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着陸しようとする飛行実験団のT-4です。

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2019年4月25日 (木)

消防飛行艇が話題

昨日の産経新聞に救難飛行艇US-2の記事が載っていました。US-2は、第二次大戦中に世界最大の飛行艇である二式大艇を製造した新明和工業が開発した世界最高性能の飛行艇です。飛行艇と言うのは海上に浮かぶことのできる機体を持った航空機で、海面を滑走路代わりに離発着することができます。我が国は広大な面積の排他的経済水域を持ち、万一この海域で航空機の事故が起きた場合には、航続距離の短いヘリコプターでは救助に行けないことから、海上自衛隊が航続距離が長く、海面に着水できる飛行艇を配備しています。この機体の特性男生かし、荒天下の太平洋で、ヨットがクジラと衝突して遭難したキャスターの辛坊治郎氏を救助したことはあまりにも有名です。

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救難飛行艇US-2です。 (出典:防衛省)

波高3mでの離着水が可能と言う大変優秀なUS-2ですが、1機100億円以上するために、これまでわずか6機しか製造されておらず、1機が事故で大破してしまったため、現在の保有数は5機となっています。

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US-2の前身のUS-1A飛行艇です。

このため、製造元の新明和では民間への転用を計画しており、その一つに消防飛行艇があります。US-2は水面を滑走することができるので、これを利用して機内のタンクに水を貯め、火災現場の上空で放水すれば、一度に大量(15トン)の放水が可能です。特に山林火災では、水の便が悪く、また現場に近づくことが困難なことが多いのですが、飛行艇であれば短時間(20秒)でダム湖や大型河川からの取水が可能です。海外では山火事に飛行艇からの放水が行われていますが、我が国ではこれまでヘリコプターからの放水しか行われていません。

阪神大震災の際、大規模な住宅火災が発生し、火災による死者も発生しましたが、もし消防飛行艇があったなら被害がもっと少なくて済んだかも知れません。消防飛行艇の実現には機体のコストや運用コストをどうするかと言った問題をクリアしなければなりませんが、南海トラフ地震など、大規模災害が心配される昨今、早期導入が望まれるのではないでしょうか。

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2019年4月20日 (土)

T-4練習機が全機飛行停止、ブルーインパルスも

本日浜松エアパークで開設20周年の記念イベントがあり、T-4練習機が航過飛行をすることになっていましたが、昨日になって突然中止が発表されました。理由は都合により、と言うことでそれ以上の詳しい説明はありませんでした。

ところが後になって、その理由が明らかになりました。その訳とはT-4に搭載しているF3-IHI-300Bエンジンに不具合が見つかったからです。報道によれば、今月2日青森県三沢基地のT-4が離陸して飛行中に右エンジンの異音と振動を感じたため、緊急着陸して調査したところ、タービンブレード1枚が破損し、内部が損傷しているのが見つかりました。エンジンを製造した石川島播磨重工で詳しく調べたところ、エンジンの振動を制御する機能が十分でないことが判り、他のエンジンでも発生する恐れがあるため、改良した部品との交換が必要と判断されたと言うことです。

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離陸しようとするT-4練習機です。

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F3-IHI-300エンジンです。

空自では事故のあった2日以降、T-4の飛行を禁止したと言うことで、新しい部品と交換できた機体から飛行を再開すると言うことです。T-4は練習機ですが、各部隊の連絡用や、ブルーインパルスにも使用されています。ブルーインパルスは各地の行事で展示飛行を行うことになっていましたが、全機交換までに時間がかかることから6月2日までの予定を取り消しました。

F3-IHI-300エンジンは量産が開始されてから30年以上が経過していますが、これまで今回のような不具合は発生しておらず、今回の不具合が設計上の問題なのか、加工上の問題なのかが気になります。ブルーインパルスは毎週のように終末には各地に出掛けてアクロバット飛行を披露して来ましたが、エンジントラブルによる事故がなくなくて本当に良かったと思います。また、T-4練習機自体もこれまで機体トラブルによる墜落は発生しておらず、今回も緊急着陸してパイロットが無事生還できたのは何よりでした。

 

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2018年10月13日 (土)

F-35全機に飛行停止措置

米国防総省は11日、先月米国サウスカロライナ州で発生したF-35Bの墜落事故に関して、燃料パイプに問題がある可能性があり、エンジン検査を行うため、全世界でF-35の飛行を一時停止すると発表しました。F-35戦闘機は空軍仕様のA型、海兵隊仕様のB型、海軍仕様のC型がありますが、全ての機種が対象となります。

我が国ではA形を42機導入することになっており、既に9機が三沢基地に配備されていますが、この措置によって緊急点検を行いましたが、異常なしと判り、飛行停止は昨日の段階で解除されています。

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F-35A戦闘機です。

新型の航空機では様々な手段で、ミスを防止していますが、それでも初期不良の発生が避けられません。今回の墜落事故が燃料パイプの欠陥によるものか、どうかは明確ではありませんが、機体が地上に墜落したことで、何らかの手掛かりが得られたのかも知れません。

航空機のトラブルは人命に直結しますので、いかに最新鋭機と言えども全機飛行停止の措置は止むを得ません。

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2018年9月28日 (金)

米軍次期ジェット練習機はボーイング

猛烈な勢力の台風24号はどうやら日本列島を縦断するコースを辿る見込みです。事前の対策は早めに十分行うことが必要です。今年は各地で自然災害が猛威を振るっていますが、更なる追い打ちにならないことを切に祈るばかりです。

米空軍はT-38の後継となる次期練習機について参加企業を募り数社が参加しました。既存機の改良型や新設計機など様々でしたが、これまでにロッキードマーチンとボーイングが最終選考に残っていると見られていました。ところが今日になってボーイング社が自社の機体が選考された発表し、最終的にボーイング社が選定されたことが明らかになりました。

T-Xは中々野心的な機体で、単発の練習機でありながら戦闘機としての訓練も行え、空中給油機能も持つことになっています。ちょうど韓国のT-50練習機のような性格を持った機体です。米空軍は350機の導入を予定していますが、厳しい予算の制約があり商売上のうま味は多くありません。ボーイングとしては各国への売り込みを図りたい思惑があります。その際、目を付けられそうなのが、いずれT-4練習機の後継が必要となる日本です。

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T-4練習機です。

T-4は国産の機体であり、国内メーカーも後継機は国産であることを希望しています。また、F-2戦闘機の後継についても国産案や共同開発案が噂されています。その中で、F-2後継の国産を諦める代わりにT-4後継は国産で、と言うプランがありました。もしT-4後継がボーイングになれば、国産の機体は当分作れないことになってしまいます。

果たして我が国の航空界にどのような影響を与えるのか、今後の動向が注目されます。

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2018年7月17日 (火)

MRJが航空ショーで飛行展示

現在米国で滞空証明取得に向けて飛行試験を続けている三菱航空機のMRJジェット旅客機が、16日、世界最大の航空展示会である英国のファンボロー国際航空ショーで観客の目の前を飛ぶ飛行展示を実施し、飛行展示は成功を収めました。

MRJは国産初のジェット旅客機として期待されていますが、開発が難航し、これまでに5回納期が延長され、当初の予定より7年の遅れとなっています。この間、ライバルのエンブラエルは競合機を開発し、リージョナル市場に参入し、更にボーイングと合併するなど販売面で手痛い状況が続いています。

これまでモックアップや模型の展示などでアピールをしていますが、実機を観客の目の前で飛行させるインパクトには到底及びませんでしたので、今回の飛行展示は同機の開発が順調に進んでいることを印象付ける効果は大きかったのではないかと思われます。現在は顧客をつなぎとめるためにも、2020年にANAへの納入が、絶対に守らなければならない状況となっていますので、今後も気が抜けない状態が続きますが、安全第一で開発を進めて欲しいものです。

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2017年9月27日 (水)

小型機にもフライトレコダーを搭載へ

国交省は、従来大型旅客機などに限って義務付けられていたフライトレコダーの搭載を、ヘリコプターや小型機にも広げる方針を固めました。フライトレコダーは、事故の際に機体の状態を再現することで、事故原因の究明に大きな役割を果たしていますが、現在は一台が数千万円もすることから、小型機への搭載については義務化されていません。

しかし最近は小型機の事故が増加しており、国土交通省によりますと、去年までの5年間に合わせて68件発生しており、今年はこれまでに15件の事故で18人が亡くなっています。中でも3月に起きた長野県の防災へりの墜落事故では9名が亡くなっていますが、事故原因についての手掛かりが少なく、事故原因の究明が難航しています。

そのような中、最近になって小型で安価な機器が開発されており、小型機への搭載の道が開けて来たことから、来年度に実際に小型機に搭載して実証実験をすることになったものです。最近のハンディGPSナビでは、数万円のものでも緯度経度や速度、高度が随時記録でき、地図に落とし込むことで、移動の記録が簡単に再現することができます。

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飛行時の速度や高度、機体の姿勢や飛行経路が判れば、事故原因の究明に大きな手掛かりとなりますので、早期の義務付けが待たれます。

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2017年8月25日 (金)

今日の浜松基地

今日は浜松エアパークの展示格納庫北側のエプロンで、T-4練習機の離発着訓練展示のイベントがありましたので、カメラを提げて行って来ました。

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T-4練習機のコックピット。航空祭でT-4も地上展示されますが、ここまで寄って移す機会はありません。

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浜松基地には航空救難隊がありますが、救難隊所属のUH-60J救難ヘリです。

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ギャラリーが多いせいではないと思いますが、かなりの急角度で降下しました。救難救助では様々な場面が予想されますので、どんな現場に遭遇しても慌てないように、このようなアクロバティックな飛行も訓練しています。

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航空祭では滑走路北側からの撮影になるため、いつも逆行で黒くつぶれてしまいますが、これだけの順光で撮れたのは初めてです。

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T-4練習機の着陸場面。2機並んでの着陸はタイミングを取るのが大変だろうと思います。

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着陸した2機がタキシングでエアパークのエプロンに戻って来ました。

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T-4とUH-60Jのコラボです。

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T-4はこの角度が一番だと思います。

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エプロンに到着。ギャラリーの視線を浴びています。

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F-15上がりの教官のパイロットが見学者の質疑応答に答えてくれました。T-4の機体寿命について質問したところ、まだまだ当分は大丈夫ですとの回答でした。

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静浜基地所属のT-7練習機が突然降りて来ました。

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何かアクシデントかなと思いましたが、何事もなかったように再び離陸して行きました。

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2017年1月26日 (木)

日本はもっと試作機開発を

開発の遅れで納入時期が再三遅れているMRJは、先日5回目となる納入延期を発表して2018年半ばとしていた納入開始が2020年になることを明らかにしました。最新のジェット旅客機の製造経験のない三菱重工にとって、MRJは技術的な課題が多くあり、海外から構成部品を導入するなど必要な手段を講じて来ましたが、想定を上回る事態となり更なる設計変更が必要となった模様です。

ここで思い起こされるのが先進技術実証機のX-2です。X-2は防衛省が将来戦闘機の技術要素を開発し、その飛行を実証するための試験機としてたった1機だけ製造され、現在飛行試験が行われています。X-2は技術実証のための機体であるため、これが戦闘機として量産されることはありません。

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試験飛行中のX-2。 (出典:防衛省)

こうした試作機を作って飛ばすことにより、設計図だけでは見えなかった多くのことが判るようになります。現在開発が続けられている米国のF-35戦闘機も、開発を決定するにあたりX-32とX-35の2種類の機体を試作し、各種試験を行なった結果X-35の量産化を決定しました。

我が国では新型航空機を新規開発する機会は極めて限られていますので、どうしてもMRJのようにぶっつけ本番となってしまいます。これはある意味仕方ないことではあるのですが、量産化の前に試作機を作っておけば、防ぐことができた項目も多い筈です。X-2の開発費は394億円と言うことですが、我が国の航空産業、そして防衛力の維持発展のためと考えれば、決して大きな数字ではないと考えます。もっと積極的に試作機を開発すべきではないでしょうか。

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