ベイルートで化学薬品が大爆発
レバノンの首都、ベイルートで現地時間の4日にキノコ雲を伴うほどの大規模な爆発事故がありました。現場は、ベイルート港の倉庫の一角で、化学薬品で、火薬の原料でもある硝酸アンモニウム2750トンが爆発したものと見られています。過去にも、硝酸アンモニウムが爆発する事故はいくつも起きていますが、テロ事件で爆薬代わりに使われたこともあります。
硝酸アンモニウム2750トンはTNT火薬1155トンに匹敵するそうですが、小型原爆に匹敵する爆発力です。過去の4500トンの事故では500人以上の死者が出ていますが、今回の事故でも、現在までに100人の死者と4000人の負傷者が確認されています。今後、現場の調査が進めば、犠牲者の数は更に増えることが予想されます。
この硝酸アンモニウムは、他国への輸送途中だったものが、安全上の理由で7年前に倉庫に移されたようですが、これだけの量の危険物を十分な監視を付けずに長期間放置したことは、管理責任を問われても仕方ありません。政情が不安定なレバノン政府には、荷が重すぎたのかも知れませんが、被害は市街地の広範に及び、ただでさえ混乱している市民生活に、大きなダメージとなりそうです。
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