2018年6月16日 (土)

空自機が管制の指示に従わず滑走路進入

14日午後8時25分頃、沖縄那覇空港に沖縄エアーコミューターのボンバルディアDHC-8-402型(乗員・乗客35名搭乗)が空港の南約5Kmを高度300mで着陸態勢に入っていたところ、スクランブルで出動した空自那覇基地のF-15J戦闘機2機が滑走路に進入したため、ボンバルディア機は一旦着陸をやり直し、同27分に同空港に着陸し、乗員乗客にけがはありませんでした。この時のボンバルディア機の速度は判っていませんが、時速200Kmほどで着陸するようなので、この時点では250Km位だったのではないかと想像しますが、計算すると着陸前72秒前だったことになります。

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スクランブル態勢のF-15J戦闘機

自衛隊機に対し管制塔からは滑走路手前で停止するように指示していましたが、自衛隊機はこの指示に従わず、滑走路に進入したものです。滑走路への進入は管制の許可を得て行われるものなので、普通に考えれば自衛隊機に非があったことになります。国交省の運輸安全委員会は重大事故につながりかねない事態だったとして係官を派遣して詳しく調査する方針を決めています。

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(出典: 国土地理院 地理院地図を加工)

那覇空港の位置関係です。那覇空港は自衛隊と民間機の共用空港ですが、海上自衛隊、海上保安庁も利用しています。沖縄の観光振興と共に利用客が増え、現在沖合を埋め立てて並行滑走路の増設が進められていますが、年間の着陸回数が8万7000回と福岡空港に次いで混雑している空港となっています。

那覇空港の管制は国交省の管轄となっています。自衛隊との共用では小松空港がありますが、こちらは空自が航空管制を行っていますが、この種の事故は聞いたことがありません。那覇空港では以前も自衛隊のヘリが滑走路に進入する事故がありました。この時は自衛隊機が管制の指示を誤認したものですが、今回も管制の在り方に問題が無かったかが気になります。

那覇空港では中国軍機に対するスクランブルが日常化しており、空港の混雑に拍車をかけています。スクランブルが発せられると戦闘機は5分以内に離陸することになっており、この際、民間機との調整が必要になります。当然安全が最優先されなければなりませんが、一方で自衛隊機にも分刻みの行動が課せられています。

戦闘機の速度が時速900Kmの場合、1分間で15Km進みます。発進が5分遅れれば、75Km相手機の侵入を許す結果となってしまいます。今回の「事故」の原因は現段階ではっきりしませんが、緊急時には自衛隊側の管制に切り替えるなどの方法を検討する必要があるのかも知れません。

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2018年5月30日 (水)

五頭連山で遭難の親子を遺体で発見

新潟県阿賀野市の五頭連山で今月5日から行方不明となっている親子と思われる遺体が、29日に警察のヘリコプターによって発見され収容されました。五頭連山は阿賀野市の東にある松平山(標高953.9m)から、豪雪地帯だけあって5月初旬には頂上付近は2mほどの雪に覆われていたと言うことです。遭難した親子は日帰りの予定で登山を開始しましたが、道に迷い山中で一泊、翌朝「これから下山する」と電話連絡をした後に行方不明となっていました。

祖父からの遭難の一報を地元警察の処理の不手際によって初動が遅れたこともあり、連日の懸命の捜索にもかかわらず、これまで発見することができませんでした。発見現場は松平山の南西1.7Kmのコクラ沢で、その先には滝があって一般登山者では下ることができない場所でした。

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五頭連山の地図です。 (出典:国土地理院 地理院地図)

青い点線が親子が予定した登山コースで、+が遺体発見現場です。現場付近は警察のヘリが何度も捜索で飛んだようですが、遭難時に雪の下に隠れてしまったのか、発見できませんでした。

今回の遭難で残念なのが登山の開始時間が遅かったことです。防犯カメラの映像などから、登山を開始したのが午後2時頃と見られていますが、これはとんでもなく遅い時間です。登山をする場合、早出、早着が原則です。これは道中で何かトラブルが発生しても、明るい時間帯であれば落ち着いて行動できるからです。5月初旬であれば、午後6時を回っても十分明るさは確保できたと思いますが、道に迷った場合は途中で暗くなってしまい、身動きが取れません。

事実、親子は予期せぬビバークを強いられた訳ですが、更に下山を強硬することによって危険地帯に足を踏み入れてしまい、遭難に至ったと推測されます。もし、おかしいと思った時点で引き返していれば、結構登山者の多い山域ですので、登山者に発見された可能性が高かったのではないかと思います。

また、登山翌日に誰にも合わなかったとしても、祖父の連絡により翌々日には大規模な捜索が開始されましたので、捜索隊に発見されたのではないかと思います。こうした道迷いによる遭難事故の場合、早く下山しようとして、そのまま下山を強行して致命傷を負ってしまうケースが多く見られますが、未知の場所を強引に下ることほど危険なことはありません。こうした場合は、例え時間がかかっても正規のルートまで引き返すのが唯一の方法です。標高が低い山でしたので、なんとか下りられると考えたのかも知れませんが、無理は禁物で、登山道が確認できる地点まで引き返すのが唯一の方法だったのですが大変残念です。

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2018年3月23日 (金)

奥多摩遭難事故について

21日、奥多摩の三頭山(みとうさん、標高1531m)を目指した13人の登山グループが道に迷い、深夜に捜索隊に発見される遭難事故がありました。翌22日に6人は救助隊に付き添われ、自力で下山しましたが、7人がヘリコプターで救助されました。幸い全員命に別状はありませんでしたが、30代の女性は骨盤骨折の大けが、低体温症や凍傷を負った人もいたと言うことです。

登山当日は各地に大雪警報や注意報が出されており、登山を計画した男性も大雪が降ることは知っていながら登山を決行したと言うことです。何か登山以前の問題が満載のような今回の遭難騒ぎについて考えてみたいと思います。

まず、今回の遭難については詳細が明らかにされていません。当初は三頭山からヌカザス山に向かう途中で遭難との第一報でしたので、てっきり下山中かと思ったら、実はヌカザス山から三頭山への登りの途中だった訳ですが、具体的な地点も山頂からどちらの方向なのかも不明です。入手できる情報から勝手に遭難地点を想像してみました。

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国土地理院の電子地図「地理院地図」を加工したものです。

遭難者の話として頂上に向かう途中の分岐点で道に迷ったとのことです。登山地図を見ると1350m付近に一旦南に向かい、その後西に下る山道があるので、恐らくこの道に入ってしまったのではないかと推測します。

では、問題点を見て行きます。今回の登山グループは登山口の奥多摩駅で顔を合わせた混成パーティで、元々は計画者の中国人男性がSNSで参加を呼び掛けたものでした。このような形態は近年流行っているようですが、それぞれの力量や思惑が合致しないとトラブルの元となります。

今回は当然雪の中での行動が予想された訳ですが、参加者の中にスニーカー履きのメンバーがいた時点で中止しなければいけませんでした。また雪のある山では万一を考えればアイゼンの携行が求められますが、スニーカーの時点で論外です。また、登山開始が午前10時頃だったとのことですが、雪がない季節でも、登山口から三頭山頂上までは一般的なコースタイムで3時間半です。従って、昼食などの休憩時間を除いても頂上到着は午後1時半になってしまうので、登山開始の時間も不適切です。

結果的に頂上に辿り付けなかった訳で、恐らくヌカザス山あたりで12時を回ってしまったと思われましたので、遅くてもこの時点で引き返すべきでした。計画者の男性は「危険だと思ったが、どんどん先に進むメンバーがいたので」と語っていますが、グループ全体のことが考慮できないメンバーの行動に付き合う必要はありません。一番弱いメンバーが安全に下山することが一番大切なので、ここでグループを分割しても下山を決意すべきでした。

最終的に午後6時になっても頂上に着けず、7時45分に救助要請をしていますが、この判断も遅すぎます。当日の天候では足元が午後6時前には視界が利かなくなってしまったと考えられ、途中で滑落して腰を骨折したのもそういう状況と無関係とは思えません。通常の下山ができなくなってしまったと判断された時点で、安全な場所を確保していれば、余裕を持って夜を迎えることができ、疲労から来る衰弱を防ぐことができた筈です。

救助隊が一行を発見できたのは日付が変わった頃ですから、犠牲者が出なかったことは不幸中の幸いだったの一言です。「里は春でも山は冬」とは言い尽くされた言葉ですが、スマホの扱いには長けていても、このような登山の常識さえ知らずに登山をしてしまうのは本当に困りものです。

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2018年3月 5日 (月)

のぞみ台車事故の原因について

JR西日本ののぞみが、異音がしたまま走行を続け、停車して調べたところ破断寸前であった事故の原因が、川崎重工での作業ミスによるものだったことが明らかになって大変驚きましたが、作業ミスの内容について報道を見る限りではイマイチ理解ができませんでした。

ところが、今朝の東洋経済ONLINEの記事を読んでやっと納得がいきました。

http://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180305-00211007-toyo-bus_all&p=1

疑問点は二つありました。台車が重要部品であり、その強度は部材の厚みによって左右されるのに何故半分になるまで削ってしまったのかと、何故現場で削る必要があったのかの2点です。

まず、削る必要性については、川重に支給された台車がプレス精度が悪くて平面が確保されておらず、相手材と溶接するのに具合が悪かったことによるものと解りました。

また、何故削り過ぎてしまったのかについては、現場主任が平面を確保するために作業者に削ることを指示しましたが、当然許容範囲の0.5ミリを超えて削ることはないと考えていたところ、作業者は許容範囲が0.5であることを知らず、大幅に台車を削り込んでいたこと。作業後に台車の厚みを確認しておらず、薄くなったことを検知できなかったことによるものです。

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東洋経済の記事を元に図を作成してみました。実際の部品を見ていませんので想像ですが、図-1が正常な台車、図-2が平面が出ていない台車、図-3が削り込まれた台車の想像図です。なるほど平面を出そうとすれば、相当削り込む必要があることが理解できます。
この2点は製造現場で間々起きる事象で、それによって今回のような品質問題が起こるのも間々あることです。

前工程の作業が図面通りに仕上がっておらず、現場での対応を迫られる問題ですが、本来は前工程で解決されるべき問題で、現場で対応してしまったために根本的な解決がされなくなってしまいました。もし問題をフィードバックしていれば、前工程が改善されて、このような問題は起きませんでした。

また、作業指示を口頭で行い、作業結果について確認を怠ったことにより異常作業を見逃すことも不良が発生する要因の一つです。これを防ぐには、作業方法について図示し、ポイントを明確にすることです。この場合、台車強度を損なうことは厳禁なので削る量は0.5ミリ以内、0.5ミリ以内であることを確認する確認方法まで決める必要がありました。口答だけで指示した場合、相手が誤って指示を理解したり、指示された範囲を拡大解釈してしまうことは良く起こります。それらを防止するために作業マニュアルがあり、作業結果を記録して作業の確実性を確保する訳ですが、この現場ではどうもこのようなことが軽視されていた可能性が感じられます。

幸い今回は事故に至らず、異常作業された台車が明確になって年内に全ての交換が終わると言うことなので、一安心ですが、同様の事例が他部品でも行われている可能性がありますので、更なる検証が必要ではないかと考えます。

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2018年2月24日 (土)

我が国における米軍機の墜落事故

三沢基地の米軍機が燃料タンクを投棄した事故に関し、過去の事故を調べたところ多数の墜落事故を起こしていることが判りましたので、もう少し掘り下げて調べてみました。ネットで探したところ、年度毎の事故についての資料がありましたので、1991年からについてまとめてみました。その結果、27年間で30件、33機の墜落事故があったことが判りました。件数よりも機数が多いのは、空中衝突などで一度に2機が墜落する事故があったせいです。尚、以下の集計や見解はあくまでも個人的に行ったものであり、公式なものではないことをお断りしておきます。

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事故件数を年度別にグラフにしたものですが、判りにくいのでクリックして拡大してご覧ください。

グラフを見ると1994年、1999年、2004年が突出していることが判ります。これらの年に米国に関する大きな出来事がなかったか調べてみると、それぞれボスニア紛争、コソボ紛争、イラク戦争があった時期と重なりました。もしかしたら偶然の一致かも知れませんが、軍事行動を控えて訓練内容が高度化したり、人員の移動などで通常とは違う体制となっていたことが原因となっていた可能性も否定できません。

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こちらは墜落した航空機の内、戦闘機や攻撃機の機種別の事故機の数をグラフにしたものです。一番多いのはF-15となっていますが、これは元々配備された数が多いことと、空中衝突の事故が2回あったためと考えられます。F-16は三沢基地にしか配属されておらず、三沢基地所属機の事故が多いことが判ります。

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良く、沖縄県に米軍基地が集中しており、事故も沖縄に集中していると主張する人がいますので、沖縄とそれ以外の地域とで発生件数を比較してみました。また墜落地点が陸上なのか海上なのかも比較してみました。

結果として沖縄での墜落事故は全体の37%で、残り63%がそれ以外の地域でした。また訓練は通常海上で行われているためか、陸上よりも海上での事故が多いことが判ります。

今回、米軍機の事故について調べた結果、予想以上に多く墜落事故が起きていることに驚きました。米国は世界の警察官を自負して、世界中の紛争に介入してきましたので、それに伴う訓練も実戦を想定した過酷な内容となっていたのかも知れません。また、いかに米軍とは言え多数の人員を動員することで、組織に過度な負担が生じていた可能性も容易に想像が付きます。

事故は起こしてはならないものなので、米軍に限らず、今後とも再発防止に向けた努力が継続されることを希望します。

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2018年2月22日 (木)

戦闘機の事故について

昨日、浜松基地のT-4練習機が訓練飛行をしているのを目撃しました。どうやら訓練飛行を再開した模様です。最近は米軍機や自衛隊機の事故が続いていますので、安全飛行に徹してもらいたいたいものです。

さて、昨日の記事の中で、F-16の事故率を取り上げましたが、これについてもう少し触れたいと思います。一般に各国は自国の事故について積極的に公開しない傾向があるので、世界的な統計は取りにくい状況ですが、米軍は議会向けと言うこともあってか、具体的な数字を公表しています。以前オスプレイの安全性が問題にされた時の資料が見つかりましたので、それを元に話を進めます。

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米軍からの資料に基づき防衛省が作成した米軍機の事故率です。 (出典:防衛省)

上記のグラフから読み取ると2002年から2012年までの11年間のF-16戦闘機の10万時間当たりのAクラス(墜落、または200万ドル以上の損害、死者が発生した事故)の事故率は約1.8でF-15とほぼ同率でした。

三沢に駐留する米空軍第35航空団は第13、14戦闘隊を配置していますが2007年以降の現在の定数は40機となっています。ただし、86年駐留開始当時の定数は52機でした。年間の飛行時間についての正確な数字は機種や部隊によっても違いますので、あくまでも推定ですが230時間程度ではないかと思われます。

40X230=9200時間 これを単純に事故率に当て嵌めると、11年に1.8件の墜落を含む重大事故が起こる確率となります。実際には2002年以降墜落事故は起きていませんので、三沢のF-16に関して言えば事故は少ない部隊と言えると思います。

なお空自のF-2戦闘機ですが、現在88機が配備されており、年間の飛行時間は、これも推定で200時間前後と見られます。

88x200=17600時間 これをF-16の事故率に換算すると5.7年に1.8件の事故率となります。2007年の誤作業による炎上事故を含めると、10万時間当たりのAクラス事故率は0.33となります。米軍の1.8と比べると大変低い数字ですが、限りなく0に低いことに越したことはありませんので、安全飛行を望みたいと思います。

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2018年2月21日 (水)

米軍三沢基地のF-16がエンジントラブルで燃料タンクを投棄

昨日午前8時40分頃、青森県三沢基地を離陸した米空軍のF-16戦闘機がエンジンから出火、基地の北側にある小川原湖に翼下の燃料タンク2基を投棄した後、同42分に無事に三沢基地に着陸しました。エンジンが出火した様子は撮影された映像がテレビで流れましたが、排気ノズルからアフターバーナーとは違う炎が噴き出していたのが確認できました。

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小川原湖畔にあるキャンプ施設です。現在湖面は結氷していますが、シジミ漁が行われていました。

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事故を起こしたのと同型機のF-16戦闘機。今回投棄した追加タンクは装着していない状態です。

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高速で飛行するF-16。この日は展示飛行の練習だったので、自在に飛び回ってカメラで追うのが大変でした。

F-16はロッキードマーチンが開発した戦闘機で、我が国のF-2戦闘機のベースとなった機体です。エンジンは単発ですが、軽量な機体で機動性が高く、攻撃任務にも使われています。

事故については少し古い資料ですが、10万時間当たり3機が墜落する事故率で、三沢基地では1987年から2002年の間に9機が墜落する事故を起こしています。F-16はお隣の韓国でも140機が運用されていますが、1997年から2016年の間に6機が墜落しています。F-16から派生したF-2は、2000年の運用開始以来エンジントラブルによる墜落事故を1件も起こしていませんが、これは特筆されるべき偉業です。

※2007年に機体の姿勢を検知するセンサーのコードが御接続されたことにより、試験飛行をしようとした機体がパイロットの操作と違う動作をして地上に落下する事故がありましたが、離陸以前の事故と捉え、墜落事例から除外しました。

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F-16をベースに我が国で開発したF-2です。翼の下に吊り下げているのが、増槽と呼ばれる追加の燃料タンクです。

今回、漁業が行なわれていた湖に燃料タンクが投棄されたことを非難する動きが出ていますが、これは大変微妙な問題です。十分な余裕があれば、そのまま飛行して海上に投棄できましたが、飛行中に事態が悪化すれば機体から脱出する措置が取られます。その場合は地上の安全を図る時間的余裕はありませんので、地上に被害を与えてしまう可能性があります。

今回は幸いに、基地に帰り着くことができましたが、空自入間基地のT-33Aの事故では、基地に帰る途中の機体がエンジン火災で飛行不能になり、地上に民家が密集していたことから、脱出を遅らせて安全な河川敷まで飛行させ、パイロット2名が脱出の遅れによって亡くなっています。

今回は最悪の事態を考えて、予防的にタンクを投棄したものですが、このことをあまり縛りすぎるとより大きな事故を招きかねないので、慎重な分析が必要ではないかと考えます。

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2018年2月 9日 (金)

飛行休止中

AH-64Dの墜落を受けて、小野寺防衛相は「総理からは自衛隊機のすべてのヘリコプターについて、徹底的な整備点検を実施するとともに、事故を起こしたAH-64Dについては当面飛行停止とし、徹底的な原因究明を行うこととの指示がありました。」と自衛隊の保有ヘリコプターについて整備点検を実施することを明らかにしましたが、どうやらこの動きはそれ以外にも広がっている模様です。

浜松基地にはパイロット養成の教育部隊である第一航空団が置かれ、T-4練習機で飛行訓練を行っています。訓練は基本的に土日祝日を除く平日に行われていますが、墜落事故のあった翌日以降、T-4練習機の姿を見かけなくなりました。もしかしたら、たまたま私が空を見上げた時に飛んでいないだけで、実際は飛行はしているのかも知れませんので断言はできませんが、少なくとも私にはそう感じられます。報道ではヘリコプターの点検を行うとのことで、固定翼機についての言及はありませんでした。それなのに、飛行訓練が行われていないことについては理由が二つ考えられます。

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車輪を出し、着陸態勢に入るT-4練習機。

一つには、ヘリコプターだけでなく固定翼機についても点検を行なうためではないかと言うことです。ただ、その場合は、点検が済んで異常が見当たらなければ飛行が再開されても良い理屈ですが、飛行が再開されないのは不自然です。

二つ目として、改めて点検も実施しているのですが、事故の重大性に鑑みて、飛行訓練を自粛しているのではないかと言うことです。

通常ですと午前7時頃になると地上でのエンジンの試運転で、基地から遠く離れた我が家からでもエンジン音が確認できるのですが、事故以来エンジン音を聞いていないように思います。浜松基地では昨年10月に救難ヘリコプターが訓練飛行に離陸してからわずか10分後に海上に墜落する事故があったばかりですので、念には念を入れて欲しいところですが、世間の目が気になるために飛行訓練を自粛すると言うのは少しおかしな話ではないかと思います。当の自衛隊自身が事の真相を明らかにしていませんので、本当のところは判りませんが、もし事故防止のために点検をしているのなら、この際なので徹底的に行うことを強く望みます。

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2機並んで離陸するT-4練習機。

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2018年2月 7日 (水)

AH-64D墜落その2

昨日、墜落したAH-64Dの機体の下から行方不明となっていた機長の斉藤謙一2等陸佐が発見され、死亡が確認されました。副操縦士の高山啓希1等陸曹と合わせてご冥福をお祈り致します。

事故原因については大きな進展はありませんが、定期点検と合わせてローターヘッドの交換が行われていたことが明らかにされました。ローターヘッドと言うのは4枚のブレードを接合するハブのようなもので、下の写真の図示する所にあります。

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事故前にローターヘッドを交換していることや、ローターブレードが脱落していることから、ローターヘッドの交換の際の整備ミスを指摘する声がありますが、これには少し疑問が残ります。と言うのは、もしローターヘッドが直接の原因なら、ローターブレードの脱落だけで済む筈ですが、脱落以前に多くの部品や機体の一部が落下しています。今のところ、どこに何の部品が落下したのかが解りませんので、墜落に至った経緯は見えて来ませんが、ローターが脱落する前に機体の破損が進んだ様子が窺えますので、他の要因がメインで最終的にローターが脱落した可能性は否定できません。

目撃者情報では破裂音や火花を見たとの話もありますので、エンジン関係に異常を来した可能性も考えられます。現場からはフライトレコーダーも回収されており、これと落下した部品の位置関係から、機体に発生したトラブルの内容が明らかになることを期待したいと思います。

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2018年2月 6日 (火)

陸自の攻撃ヘリAH-64Dが民家に墜落

昨日午後4時43分頃、陸上自衛隊西部方面航空隊第三対戦車ヘリコプター隊所属のAH-64Dが点検後の点検飛行中に佐賀県神埼市の民家に墜落し炎上しました。この事故で墜落した住宅に住む11歳の少女が逃げる際に膝に軽いけがをしました。また乗員の副操縦士の高山啓希1等陸曹(26)が死亡、機長の斉藤謙一2等陸佐(43)が行方不明となっています。

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事故機と同型機のAH-64Dです。

事故機は飛行時間50時間ごとに行われる定期整備を終え、点検のための飛行を行っていましたが、離陸後まもなく機体に異常をきたし、不時着する間もなく墜落した模様で、離陸から墜落まではわずか7分でした。目撃者の話では空中で爆発があり、メインローターが吹き飛んだとの情報がありますが、ヘリコプターはメインローターによって発生する揚力によって、浮力や推進力を得ていますので、もしメインローターを失ってしまえば、パイロットはどうすることもできません。周辺には機体の破片や部品が広範囲に散らばっている模様です。

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機動飛行中のAH-64D

なお、AH-64Dについては海外で2015年と2016年にメインローターが脱落する事故を起こしており、今回の事故との共通点がある可能性があります。陸上自衛隊は昨日の内に事故調査委員会を立ち上げており、早期の事故原因の解明が望まれます。なお、今回の事故を受けてAH-64D全機の飛行を停止する措置を取っています。

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