2017年8月18日 (金)

対馬でカワウソ目撃

二ホンカワウソは1970年代に四国で目撃されたのを最後に生存が確認できず、絶滅したものと考えられています。しかし、今年の2月に琉球大学が、ツシマヤマネコの生態調査用に設置したカメラにカワウソが写っているのが確認されました。

情報を受けた環境省が7月に現地を調査したところカワウソのふんを採取、分析したところオス・メス各1頭のものであることが判明し、カワウソの生存が裏付けられましたが、日数が経過していたためカワウソの種類までは限定できませんでした。

二ホンカワウソは、かつては北海道から九州までの日本各地に生息しており、対馬での生息も確認されていました。しかし絶滅に至った状況や、対馬が韓国に近く、韓国では今もユーラシアカワウソが生息していることから、写真のカワウソもユーラシアカワウソの可能性が高いものと見られています。しかし、対馬は周囲を海に囲まれて複雑な海岸線で囲まれており、ニホンカワウソがひっそり生息していた可能性もない訳ではありません。

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動物園で人気者のコツメカワウソです。名前の由来はそのまんま、爪が小さいことからだそうです。

対馬で見つかったカワウソの種が何であれ、日本の自然界でカワウソが見つかったことは大変うれしいことです。環境省は今月末にも改めて調査に入るようですが、もしニホンカワウソであれば、世紀の大発見となりますのでその結果が待たれます。

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2017年5月20日 (土)

自然界のコウノトリをハンターが射殺

大変残念な、信じられない事件が起きました。放鳥されたコウノトリが定着して営巣し、4羽のヒナが孵っていた島根県雲南市で、害鳥としてサギを駆除していたハンターが水田にいた雌のコウノトリを射殺、足環を見て初めてコウノトリと気づいたということです。

まずこのハンターは鳥の同定もできないようなので、銃による狩猟免許は許されません。特別天然記念物のコウノトリを知らない時点で、ハンター失格です。アオサギと見誤ったのかもしれませんが、考えられません。

また、雲南市も営巣地周辺(今回は営巣地から3Km地点)の保護に努めるのは当然で、銃による駆除を公然と行わせたのは無神経、無責任としか言いようがありません。

巣には4羽のヒナが確認されているようですが、残された雄だけで4羽のヒナを育てるのはかなり厳しいと思われますので、生育が思わしくないと判断されれば速やかに保護するよう希望します。

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兵庫県豊岡市にて撮影の自然界でのコウノトリです。

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こちらがアオサギですが、コウノトリとは全く別の外観です。

今回の事件は我が国の自然保護史上最大の汚点であり、環境省には再発防止を強く求めたいと思います。

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2017年5月11日 (木)

クニマスが秋田県に里帰り

2010年に約70年ぶりに山梨県の西湖(さいこ)で確認された淡水魚「クニマス」の成魚10匹が10日、北秋田市の県水産振興センター「内水面試験池」に到着しました。秋田県では将来的に田沢湖にクニマスを復活させる「田沢湖再生クニマス里帰りプロジェクト」を進めており、3月末に山梨県と「クニマス貸与に関する覚書」を締結しており、今回の里帰りはこの覚書によるものです。

クニマスは田沢湖の固有種でしたが、戦前に発電目的で強酸性の河川の水を導入したことにより、絶滅してしまいました。河川の導入前、絶滅を危惧した関係者がいくつかの湖にクニマスの受精卵を送りましたが、定着が確認できないままクニマスは絶滅してしまいました。

時は流れ、クニマスの絵の制作を依頼された東京海洋大学の客員准教授の「さかなクン」が、作画の参考にと西湖から近縁種のヒメマスを取り寄せたところ、クニマスに良く似た固体が混じっていたことから、クニマスではないかと直感し、詳しく調べたところ幻のクニマスであることが確認されました。

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田沢湖町の某所に掲げられているさかなクンによるクニマスのイラストです。5年前にこのイラストを見た時、こんな日が来ればいいなあと思いましたが、こんなに早く実現して感激もひとしおです。

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2016年8月 9日 (火)

浜松にコウノトリが飛来

中日新聞が浜松市南部にコウノトリが飛来していたことを伝えました。7日付の記事によれば、先月末に市内南区下飯田町の水田にコウノトリ1羽が飛来し、周辺を移動していたようです。足環とGPSの記録から、今年6月に千葉県野田市で放鳥された個体と見られており、ペアを組む相手を探して南下してきたのではないかと見られます。

記事が遅れて掲載されたのは、既に他の区域に去って公表してもコウノトリ目当てに見物客が殺到する恐れがなくなったからではないかと思われます。私自身は昨年6月に豊岡市で放鳥されたコウノトリを見てはいますが、地元に飛来したのであれば是非見てみたいと思います。ただ、定着していないのであれば、むやみに近づくことはストレスを与えることになりますので興味本位に近づくことは慎むべきです。

ところで今朝、たまたま空を見上げていたところ、かなり高い高度を旋回しながら飛翔する大型の鳥を目撃しました。両翼が黒くコウノトリの外観に似ていると思われましたが、一瞬のことで自信がありませんが、もしそうであれば周辺の水田にしばらく定着して欲しいと願わずにはいられません。

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豊岡市の水田で餌を探す放鳥されたコウノトリです。

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2015年12月15日 (火)

ナベヅルの新たな越冬地

日本の鶴と言えば優美な姿の釧路のタンチョウヅルが思い浮かびますが、数が多いのはナベヅルで、越冬地として鹿児島県の出水市がが有名です。ナベヅルは江戸時代には日本の各地に飛来していたようですが、明治以降は出水市と山口県の周南市が主な飛来地となっています。

ナベヅルの全世界での生息数は約1万羽と見られ、出水市にはその内の9割が越冬に訪れていると考えられています。限られた地域に1万羽ものナベヅルが密集して生息すると、もし伝染病が蔓延した場合に回復不能なダメージを受ける恐れがあり、分散化が課題となっています。昨年も鳥インフルで死亡したナベヅルが回収されており、大量死することも十分考えられました。

そんな心配をされているナベヅルですが、この秋は四国への飛来数が例年になく増えているとの報道がありました。飛来地として高知県では宿毛市、南国市、四万十市、愛媛県では西条市、西予市、四国中央市、徳島県では阿南市、海陽町の各地で目撃情報が上がり、飛来数は最大で300羽に上りました。12月に入り、狩猟などの影響でやや減少しているようですが、それでも約180羽が各地に留まり、相当数が越冬するものと期待されています。

渡り鳥を定着させるには、餌場となる環境の整備や人間や動物の接近を制限する保護策が必要となります。水田などの場合は農作業との兼ね合いで、住民の理解を得ることが難しいことも想定されますが、太古より連綿と続いたナベヅルの種としての存続が守られるように行政のバックアップが望まれます。

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2015年9月 1日 (火)

雷鳥の危機

高山帯に生息する雷鳥は個体数が減少し続けており、国の特別天然記念物に指定され、今年からは人工ふ化が始まるなど保護の手が広げられていますが、具体的な成果にまでは繋がっていません。そんな中とてもショッキングなニュースが入りました。

これまで雷鳥の天敵はキツネやイタチなどと考えられていましたが、北アルプスで、なんと猿が雷鳥のヒナを捕食する現場が目撃されたと言うことです。北アでは猿の群れが、餌を求めて稜線まで移動して来ることが知られていますが、集団で行動する猿が雷鳥を襲えば、素早い行動が取れないヒナが逃げ切ることはできないでしょう。

雷鳥は氷河時代の生き残りとも呼ばれ、冬は真っ白い羽根に姿を変えるなどして巧みに天敵から逃げ延びて来ましたが、まさか猿に襲われることになるとは夢にも思わなかったことでしょう。猿の駆除など早期の対策が望まれます。

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ピンボケですが、雷鳥の親子です。安心して子育てができる環境を取り戻したいものです。

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2015年7月 5日 (日)

コウノトリ千葉県での放鳥近づく

コウノトリは自然界では一度絶滅してしまいましたが、現在兵庫県豊岡市を中心に人工飼育で繁殖した個体を自然界に放鳥し、野生に返す試みが続いています。豊岡市では2005年からを続け、その後自然界での繁殖が定着し、本日現在82羽が自然界で生存しています。

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水田で餌を採っているコウノトリ。自然復帰の試みが順調に進んでいますが、一極集中の状況を改善しようと、今月23日には千葉県野田市で今年孵化した3羽を放鳥することになっています。野田市ではコウノトリを保護するための条例も制定して、自然界への定着を見守ることになっています。

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大空を舞うコウノトリ。日本中でこのような光景が見られるといいのですが・・・。

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2015年6月15日 (月)

巣立ち

昨日の朝、標高1000m前後の林道を走行中に路肩にヒナ鳥を見つけました。巣立ち直後のヒナ鳥で、まだ上手く飛べない様子なので、車を後方に止めて写真を撮らせてもらいました。

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どうやらカケスのようです。

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驚かさないように近づきましたが、何しろ初めて見る人間に警戒心は最高度、繁みの方に移動します。近くには様子を見ていた親鳥も姿を現しました。

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あまり、追い込んではいけないので1分程で撮影は終了、その場を離れました。

巣立ちが少し早すぎたのか、あるいは巣から落ちてしまったのかも知れません。このヒナ鳥が無事に育ってくれればいいのですが。

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2015年5月 4日 (月)

南アルプスのライチョウのヒナ保護へ

環境省が南アルプスに生息するライチョウのヒナの保護に乗り出すと今朝の中日新聞が伝えました。ライチョウは本州中部の高山帯に生息し、国の特別天然記念物に指定されていますが、1980年台には約3000羽と推定されていた生息数が現在では2000羽程度に減少しています。原因として生息環境の悪化や外敵の増加が考えられ、ヒナの2、3割が孵化後1ヶ月の間に命を落としてしまうということです。

保護の方法として生息地に職員を常駐させて保護用のケージを設置し、夜間や雨天にケージに誘導して外敵の襲撃や濡れによる体温低下を防ぐと言うことです。この方法は2012年に信州大学中村浩志名誉教授によって乗鞍岳で実践され効果が実証されていると言うことです。自然保護の手法としては違和感がしないでもありませんが、ツバメが人家や道の駅などに営巣して外敵を避けて繁殖していることを思えば、ぎりぎり許される範囲なのかも知れません。

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蝙蝠岳付近で見かけたライチョウ。通常は点滴を避けてガスがかかったような時に行動するので、天気の良い時に見られるのは珍しいことです。登山者の増加によってハイマツが減少するなどしており、生息環境の改善も急務です。

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2014年4月 1日 (火)

調査捕鯨に中止判決

我が国が南氷洋で行っている調査捕鯨について、IWC(国際司法裁判所)が中止判決を下しました。政府は判決を受け入れるとしていますが、調査捕鯨はIWCから正式に認められた正当な権利ですから、不当な判決と言わざるを得ません。

判決は捕鯨した肉を販売していることを取り上げて商業目的としていますが、調査とは言え多額の費用がかかる事や、資源の有効活用の観点から従来から認められた権利です。元々IWCは捕獲する鯨の頭数を調整するための場所でしたが、現在は非捕鯨国が大半を占め、鯨を取らせない為の機関と化しています。このようなIWCに留まることに、最早何の意味もありません。早々に脱退し、他の捕鯨国と足並みを揃えて商業捕鯨に復帰すべきではないでしょうか。

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